ike3022のブログ

強く咲きたいな。

久しぶりの雨。


父が亡くなった時も雨だった。


家から出掛ける時に父は、私に


〈ごめん〉と 言った。


何の意味かさっぱりわからなかった。


しばらくして、兄から連絡が入った。


〈じぃじぃが病院から飛び降りた〉


何があったのか、わからないまま娘と病院に行った。

そこら中に、警官、パトカー、見物人。


ドラマだった。鮮明に覚えてるのは、パトカーの赤いランプ。

グルグルと回ってた。


救急に入ると、兄は警官に事情聴取をされてた。

兄は一緒に住んでないので、何を聴かれても応えられなかっただろう。


兄と警官を無視して、私は、父が飛び降りた場所に一人で向かった。

黄色の規制線を示すテープが張られていた。


それも無視して入った。警官に止められたが、娘です。入れて下さい!


叫んだ。入れてくれた。


いつもの草履がちゃんと二足揃えられてた。まだ何が起きたかわからない。

警官が説明してくれてるが、言葉として耳に入ってこない。


私は、また、警官を無視して、階下に降りた。


白いチョークで円が、書かれていた。


兄の所に戻った。私は、兄より長く事情聴取された。


その後、やっと、父に会えた。一時間前まで、話してくれてた口

一時間前まで、聞いてくれた耳、一時間前まで、見ていてくれてた目


全て、閉じられていた。開く事は、なかった。


顔に傷がない。まだ少し温かい。だから、尚更。


やり切れない怒りがこみ上げて来た。父にそして私に対して

泣く事より、怒りが先だった。


事故か事件か調べる為、警察署に父だけ連れて行かれた。

まだ、泣く事も出来ないのに


翌日、警察署から連絡があり、父を迎えに行った。

警察の方から、〔事件性はありません。警察としては自殺と判断します〕

遠くから、聞こえた。でも、何度も繰り返し聞こえた。

その言葉だけ。何度も何度も聞こえた。


隣接している霊安室に通された。


父は、いた。


はじめて、涙が出た。唇を噛みながら泣いた。

そして、父に


〈ごめんね〉


と、自然に言葉が出た。


父の最後の言葉と同じだったのを、後で気がついた。


 はじめて、父の亡くなった時の話しをしました。

  

今、この瞬間も涙が出てきていますが、亡くなった直後とは、違った涙だと

  思います。


こうして、文字にして話が出てきている位、少しは強く、優しくなれた様な

気がします。


【強く!優しく!生きろ!】


父に無駄死にはさせない。父を自殺した弱い人間だと言わせない。


それは、私にしか出来ない父への感謝と父への供養です。


強く、優しく、生きます。

 

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